飯豊連峰前衛 高知山(1,024.0m)二王子岳(1,420.3m) (スキー山行)

GPSLOG 山の神 高知山の下 ハタノさん 1128付近から飯豊主稜 鳥居峠から進行方向
LOMさん LOMさん HZUさん 二本木山 三王子への登り トレースを振り返る モンスターと私
写真撮りに夢中 山頂! 下山方向 積雪計測柱 一王子の小屋 二王子神社



日 時   平成20年3月9日(日)  
参加者  ・HZU(井上)さん、ECB(竹田)さん、以上、小国山岳会
      ・OBAKE隊長(笠原)さん
      ・LOM(渋谷)さん、LTQ(私)、以上、下越山岳会
行き先  飯豊連峰前衛 高知山 二王子岳
天 候   3月9日(日) 快晴
気 温   9日 -0.4度〜2.5度 (5時〜19時)
風 速  9日 0M〜2M (5時〜19時) W〜ESE〜SE〜W
      (気象データ観測ポイントは新潟県新潟市)
ウインドプロファイラ
      9日12:00(観測地 新潟県高田)1KM WSW 6M ;2KM W 11M ;3KM W 14M 
装 備   冬山低山 日帰りスキー
登はん用具:アイゼン(使用せず)
雪山装備:スキー用品一式、ワカン
ナビ用品:GPS、Mポインター、地図、シルバコンパス
防寒具:合羽で代用・ダウンジャケット
飲み物:水 500ml ポカリスエット500ml
食料品:握り飯2個 菓子パン2袋(パン合計1,000kcl)、インスタントラーメン
その他 非常食1,000Kcal分
残 量  非常食


コースタイム 事柄 備考
9日(日)
04:30 自宅発               コンビニで行動食を購入して集合場所へ
04:50 南俣集落着           何だか数台車があるようだ。
05:40 除雪終了点発          (110m)
07:12 山の神              (355m) ようやく、林道歩きから開放される。ECBさんらを少し待つ
07:33 取り付き             (395m) OBAKE隊長だけが一つ先の尾根に取り付いた。
08:52 675mピーク            (675m) 途中HZUさんのビンディングが壊れ、以後HZUさんはスキーを担ぎ上げる。
10:36 高知山              (1,024.0m) 視界が開け登りが報われる。
11:53 鳥居峠              (1,109m) 絶景〜絶景〜ふだん見ないアングルの二王子、飯豊の風景に興奮
12:33 大休止              (1,166m) 三王子の下りに人影
13:55 出発                随分、ユックリした。さて、三王子の登りだ。
14:16 中尾根分岐           
14:59 三王子              (1,369m)山頂は眼と鼻のさき。
15:20 山頂着               (1,420.3m)随分メタボなモンスター君。最大級じゃないかな?
15:50 山頂発               さて下山
16:06 1,202p
16:23 独標                (994.4m)積雪柱は4.8m位 食事
16:43 独標発
17:26 二王子神社            (293m)
18:00 南俣集落             (97m)


GPSデータ
TP積算距離    19.4KM
TP移動時間      5:53
移動平均速度     3.3KM
全体平均速度     1.7KM
累積標高(+)    1,353M
最高到達点    1,432M
最高速度      41.9KM

概略
小国山岳会のECBさんから二王子+スキー+高知山の誘いを貰っていたけれど、正直、ガスられたら厳しいな。と思っていた。また、距離が長いので大変だなと感じていた。HZUさんがObake隊長を誘い参加されるとのこと。会のLOMさんに声を掛けたところ参加を頂けた。

記録

まだ、暗い5時に南俣集合。順次集まり準備をして5時40分南俣集落外れの除雪終了点を出る。今日は早朝から多くの車が来る。この時間に来るのは高知山経由の方が殆どだろう。県外ナンバーで食事の準備をしている人もいたので多分、前夜泊だろう。
このルートでシンドイのがこの林道歩きだ。約4.5km弱、標高差概ね300mを進むことだ。比較的ユックリと進んだが、これは条件がよかったことによるものだ。ラッセルがあれば直ぐに2時間オーバーとなる。平坦地のラッセルは悲しくなる。

Obake隊長が先行しLOMさんと私が続いて進んだ。少し遅れて出発したECBさん、HZUさんがなかなか来ない。ツボ足で歩くObake隊長がハマりだしてスノーシューを着用する間にLOMさんとボクが先行した。
山の神で少し待つ。どうやらECBさんの足にトラブルが生じているようだ。また、彼は前日、AXLさんと仙人沢へアイスクライミングへ行ったとのこと。タフだなぁ。山ノ神を過ぎると、このあたりの斜面どこでも取り付ける。良さそうな尾根を適当に登るのだが今回登った尾根かObake隊長の登った尾根が良いだろう。
シール登行がヘタクソなボクはこの短い急斜面はスキーを外しザックに着けた。長丁場なので出だしで無理したくないのとヘタクソなシール登行で慣れない筋疲労を避けたかった。
シールのまま登行するHZUさん、ECBさん。LOMさんは私と同様担ぎ揚げ。一人スノーシュー参加のObake隊長はもう一つ奥の尾根に取り付いたようだ。

何だが、上の方で声がする。行ってみるとHZUさんのスキー(ビンディング)が壊れていた。ICIの菊地さんの話しを思い出した。
HZUさんのスキーのやり方・・・・乱暴なんですよ・・・そんで壊すんですよねぇ・・・・
そういや、当会にも毎年スノーシューを壊す大男がいますねぇ
ここからHZUさんはスキーを担ぎ上げる。決定的に壊れていないのでダマシダマシ下山に使えるかもとの思い大事をとりワカンに履き替えた。

750mまでボクはスキーを着けたり外したり。LOMさんは最初の尾根だけ担いだが後はシール登行。ECBさんを待つ。大分、脛付近が傷むようだ。
金時岩(当会宮下女史命名)でアンパンを食べているとハタノしゃんがパスしていった。金時岩を過ぎれば高知山山頂はあと僅か。高知山は足ノ松尾根の大石山みたいなもので、辛くてもここに来る不思議と元気のでるところだ。それはヤッパリ視界が開けるからだろう。でも、ホワイトアウトしたときは恐怖の始まり。でも今日は絶景ショーの始まりだ。

ユックリとうねる雪原を進む。2年前の苦労した場所を思い浮かべる。今見れば何でもない地形で雪庇が怖くて足が竦んだりしたのがウソの要だ。鳥居峠でパンを齧る。二王子から二本木山、飯豊の絶景に眼を奪われる。
皆さん、写真を撮りまくる。

うねるルートを進むとショートカットせず稜頂をトレースする足跡。ハタノさんかな?
バワリ峰の西側を巻いてから下り鞍部で大休止。三王子から誰か下ってくる。中尾根下山か?高知山下山か?
三王子を眺めながらの大休止。HZUさんのスキーと思えない重そうなザックから出てくるのは大量のアルコール。そうか・・・ECBさんがドライバーなので、心ゆくまで愉しめるワケだ。
HZUさんのザックから〆鯖がでてきた。先週も山で〆鯖を食べていたようだけど、こういう味のハッキリしたものは山では美味しい。雪山シーズンの楽しみです。
首都圏など遠くから公共交通機関を使い入山される方々は軽量・コンパクトにされるのが上手である。しかし地方の人間は山に大量の物資を持ち上げる。ボッカトレーニングとか称して異様な程ご馳走を持ち上げる。
ボクは、それでも今日はスキーなので相当な軽量化。スキーでなければこのお天気なら、ブタの味噌漬けを焼いたり、冷やしトマト、セロリにマヨネーズてんこ盛りとやりたい放題。これが泊りなら、大量のアルコールが必要となり軽量化とは正反対。
もっとも、いつもじゃないですよ。キツイところは重量制限しますけど・・・・・
でも、基本は大荷物。日帰り15`は普通という世界。当人はボッカトレーニングと言い張っていますけど。
これが、単独でも同じところがミソ。・・・・おっと脱線した。・・・・でも天然の冷却材と水源である雪があるうちは楽しみたいものですね。

食事を楽しんでいると三王子の下りパーティーが来た。
ヤッパリ・・・当会メンバーの一行。佐久間さん、渡辺(し)さん、小野さん、坂井さんだった。何時までも動かないので訝しく思っていたら、ヤッパリ。とのこと。お互いヤッパリだったワケだ。
逆廻り組みから泊りにならないように。と注意を頂く。何せドライバー付に大量のアルコール持参のHZUさんだ。
その心配もさもありなん。
日帰りでこの場所で2時頃までメシ食っているのも珍しい。雪洞泊りならこの近くの雪庇はいい場所だ。
とうのHZUさんは今日中には帰れるべ。いざとなりゃ雪洞泊・・・・。と至って鷹揚。

ノンビリして腹も膨れ時間も随分経過した。中尾根の分岐を過ぎ、いよいよ三王子の登りだ。アイスバーンならオイオイというところだが、雪は緩みシールでほぼ直登に近いラインを取れた。

三王子について進路を東に変える。雨量計のアンテナまでくると眼と鼻の先に山頂がある。山頂のモンスター君は最大級じゃないかな?穴が閉じて雪の塊になっていた。ここまで大きくなると逆に落ち難くなるのかもしれない。

全員で写真をとったりして過ごすが風が冷たい。5〜6人くらいのパーティーが泊りの様だとのこと。羨ましい限りだ。この絶景が夕日〜闇に包まれ満天の星々の天空を今、そこに居る人だけで楽しめるのだ。それにしても羨ましい。

時間も経過しているので後ろ髪を引かれる思いで滑り出す。快適なスキーだ。
HZUさんは温存したスキーで滑るようだ。どうか集落まで持ちますように。
ECBさんの脛が持ちますように。と思う。鴨池付近までは快適そのもの。
だんだん雪が重くなり足に負担が来る。登りで疲れた脚に雪質の悪化は厳しい。

LOMさんとドンドン下る。独標まで下る。腹が空いて、残りのパンを1個残して食べる。積雪測量柱は概ね4.8mこの冬はそこそこ降ったんですね。やがて全員集合。
腹が空いてカナワン。と皆さん行動食を詰め込む。んが、HZUさんやにわに500缶を出しングング・・・パぁ〜〜〜〜〜
これで大丈夫!とのこと。運転のECBさんが居るのをいいことに旨いとこを頂く。酒飲みとしては、羨ましい限り。

ここから下は潅木が多くなり快適とはいえない。木立と心中というわけにはいかないので、安全運転。それにしても脚が辛い。スキーが雪に刺さるようになりいよいよ辛い。一王子小屋には近寄らないで下る。やがて杉林に入る。杉林を暫く滑ると傾斜が緩む。もうすぐ二王子神社。

神社で残りのパンを食べてLOMさんと先に進む。無線を入れるとHZUさん、ECBさん、Obake隊長は一王子の下を下山中とのこと。このままスキーで南俣まで下る。
1箇所沢水で雪がないところはスキーを外し、通過してドンドン下る。日没と競争だ。日没まであとわずかな頃、南俣集落に到着。直ぐにLOMさん到着。

LOMさんは所用のため先に帰宅した。ボク達から暫く遅れ、暗い林道に3つのヘッデンが見えた。全員無事に長い山行を終えた。・・・・・もっともECBさんの脛は相当に痛かったと思う。ボクもスキー学校の研修生時代は指定メーカーの靴が合わずに苦労した経験があります。その影響で、未だに足の軟骨の変形は治りません。どうやら自然に引っ込むモノではなさそう。
ほんと、涙・汗が出る痛みです。ECBさんは大変でした。HZUさんのスキーは村まで持ちこたえたけれど、どうやらこれでオシャカでしょう。そしてプラブーもいつ崩壊するか?アブないプラブー・・・と怪しくなってきたHZUさんでした。
遠路遠征されたObake隊お疲れ様でした。また近いうちに遊びましょう〜。
また皆さんで楽しく登りたいものですね。

とにかく絶景を堪能した1日でした。
みなさんありがとうございました。



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